10年の解剖実習経験で「これがここにあるはずはない!」とか「なんでこの筋肉がここについてるんだ!」とか何度叫んだことでしょう。人体解剖図に描かれた構造と異なるアノマリー(Anomaly)/変則がないご献体はありませんでした。
Dr. Hedleyは、人体解剖図に描かれた人体は現実には存在しない、と教えられます。人体解剖図やモデルは、平均的な構造をひとつの形に表したものでしかありません。
人体と雪の結晶に共通しているものは何だと思いますか?

Dr. Hedleyの解剖実習の助手をしているときに友人になったDr. Gramkeはこのように説明しています。
コロラドでは雪が降っています。私は最近、雪の結晶がひとつひとつ異なることについて母と話しました。ほとんどの人はこれを知っています。特定のコンセプトは多かれ少なかれ一貫してくり返されますが、同じものはひとつとしてありません。
1000個の雪の結晶の平均を取ったひとつのイメージを勉強することによって雪の結晶について学ぶことを想像してみてください。これが雪の結晶を学ぶ限界だったとしたら、なんとむなしいことでしょう。
学校で解剖学を学ぶ時、私たちは正確に地図を暗記することを学び、大抵はこの特定の地図がすべての人に当てはまると教えられます。これは、学び始める時には助けになり、実用的です。問題は、雪の結晶と同じように、私たちはみんな異なるのです。臓器の位置にはじまり、骨格の形状の違い、神経血管系のバリエーション、細胞の生理学的そして生体力学的プロセスに至るまで、私たちは一人一人完全にユニークなのです。
本やパワーポイントスライドやプラスチック模型から学ぶのに対して、現実の人体から学ぶことの長所は、現実の生活のなかで発生するバリエーションについて学ぶことができる点です。「こうあるべきだ」という独断的な観点が薄れ、可能性の幅を開かれた心で見ることができるようになります。
Dr. Madhav Gramke
Dr. GramkeはコロラドのInstitute for Anatomical Researchで解剖実習のワークショップを主催されています。関心のある方は、以下のウェブサイトで詳細を確認してください。
https://integratechiro.com/education

