ワークショップ3日目の朝は、superficial fascia (浅層ファシア)を取り除き、人体解剖図でお馴染みの姿となった4体のご献体を並べて観察することから始まりました。
Deep fascia(深層ファシア)は慎重に残してあります。深層ファシアを取り除いてしまうと、筋肉繊維自体は非常に脆いので、筋肉構造の形状が簡単に失われてしまいます。
浅層ファシア又は皮下脂肪層を取り除くと、ご献体の男女差がわかりにくくなります。高齢女性のご献体が予想外にしっかりとした筋肉を保っていることもあります。

浅層ファシアまたは皮下脂肪層を深層ファシアから剖出する際に、2つの間の関係性を重視するように指導されました。この二つの層が密接な関係の部分と、blunt dissectionと呼ばれる、メスを使わず、指等で剖出できる部分に特に注意を払います。Blunt dissectionが可能な部位は、構造と構造の間に差異運動(differential movement)がある場所であり、メスを使う必要がある部分はアンカーとなっている部分です。このコンセプトは手技施術者にとって目からウロコとなります。この点は3日でも同じです。
3日目には深層ファシアを剖出し、筋構造の骨への付着部(統合解剖学では筋構造全体の関係性を重視するため、起始停止という用語を使いません)を切り離さず、blunt dissectionによって筋肉構造を分離し、特定していきます。
付着部をそのままにする、というのは初心者の頃に思い知った重要な点です。骨から安易に切り離してしまうと、何の筋か、どこからきたのか分からなくなることです。大腿部や前腕部を想像してみてください。遠位の付着部を切り離してしまった場合、近位の付着部についてしっかりと理解していなければ、区別が付かなくなってしまいます。(私は最初そうなりました。)
この過程で、深層ファシアについて深い学びがえられます。深層ファシアは単に名前をつけられた筋構造をラッピングしているだけものではないということを、自分の手の感覚を通して理解することができます。
もうひとつ、重要なのはヘドレー先生がペリファシアと呼んでいる組織です。これは深層ファシアと皮下脂肪層の間、深層ファシアと深層ファシアの間にある組織です。これについては、ヘドレー先生のYoutubeレクチャーがあります。いずれ日本語字幕をつけようと思います。
個人的な学び方のスタイルですが、わたしのように座学で学んだものを3次元の知識に変換する回路を持っていないものにとっては、解剖実習にまさるものはありません。
https://www.gilhedley.com/membership から無料のEasy Rider Membershipに登録すると、Gil Hedley先生の深層ファシアに関するレクチャーを視聴することができます。日本語字幕はついていませんので、英語のみです。











